第4回東北青少年音楽交流会

●日程     2016年7月18日(月)〜20日(水)

●参加者    高見 秀太朗・湯浅 江美子・大内 遥・藤村 もりの・金子 遥亮(18日夜〜)・江黒 颯乃(20日午後)

 

随行:大庭 泰三  調律:川井 卓美(19日)

 

4回目の東北青少年音楽交流会。これまでの東北での経験、東京での活動をもとに、今回初めて、実施したすべてのプログラムがMECPの自主企画となりました。

ただ演奏を届けるだけではなく、東北のみなさんとともに、音楽を通じて心をつなぎ、想像を広げ、未来につながるあたたかな輪をつくる、そんな「音楽ワークショップ」ができればと考えました。

それは「聞いて頂く」と同時に、こちらも「聞く」3日間となりました。

被災時の状況を聞く、震災をきっかけに皆さんが考えたことを聞く、子供たちの他愛ない日常の会話を聞く…。人と人がお互いを聞き合うことこそが「共に生きること」なのだとメンバー全員が知ることができました。

この東北支援は、日頃のMECP公演の収益と募金により実施しています。心より感謝申し上げます。

 

●7/18(月祝)

【石巻市立大川小学校跡地 視察】

現在大川小は、10kmほど離れた二俣小を間借りして授業を行っています。跡地には、被災したままの校舎と、地元の皆さんが建てた小さな慰霊塔と大きな慰霊碑が建っており、多くの方が訪れていました。体育館は川からの水に押し流され、辛うじて基礎が残るのみ。校舎の2階には津波の痕があり、特徴的な丸い校舎も中をくり抜かれ、廊下のコンクリートも横倒しにされています。

そして、この場所が二度と大川小のような事故を起こさないための場所でありたいとの思いで、「小さな命の意味を考える会」により、事故と事後の問題を示す資料が展示されています。

校舎の中をのぞくと、子どもたちがあの日まで使っていた机や備品のかけらが見えました。ここに戻ってくることはできなくても、もう一度立ち上がり、大川小校歌のタイトル通り「未来をひらく」ことができたはずの子どもたちが、私たちに強く訴えてくるようでした。

 

【2011.3.11大川小の子どもたちへ 〜MECP追悼演奏〜】

場所:宮城県石巻市立大川小学校・野外ステージ跡

内容:各メンバーのソロ演奏・弦楽器による大川小校歌の演奏

・プーランク:ノクターン 第7番(高見)

・ヴォ―ン・ウィリアムス:ロマンス(湯浅/高見)

・バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 第2番 アンダンテ(藤村)

・プーランク:ヴァイオリンソナタ 第2楽章(大内/高見)

・石巻市立大川小学校校歌(藤村/大内/湯浅/Arr.高見)

 

体育館のわきにあった野外ステージの客席の最上段から、校舎に向かって演奏を行いました。ここでは音楽を言葉にすることをせず、届ける音を通じて、この場所で命を奪われてしまった子どもたちと向き合えればと考えました。このことは私たち自身と向き合うことでもあります。

あの日の後を生きる私たちは、この対話を通じて、二度と同じ轍を踏むことのないよう、強く発信し行動していくことを誓いました。

 

【只野英昭さんとのお話】

場所:雄勝ローズファクトリーガーデン

視察・演奏後、峠を越えて10分ほどの雄勝ローズファクトリーガーデンへ移動し、大川小をご案内くださった只野英昭さんとお話をさせていただきました。只野さんは、奥様と大川小児童だった娘さんを亡くされ、息子さんは校庭に避難していた児童の中で奇跡的に助かった4名のうちの一人で、「小さな命の意味を考える会」の中心メンバーとして活動されています。

震災から5年間、事故と向き合い続けた歩みから、未来をひらくうえで、被災者が自ら語ることの重要性を実感したということです。また、事故を引き起こす原因となった学校現場のさまざまな問題に対して、お話を聞くうち「このままではまた同じ悲劇が他でも起こる」との危機感を強く持ちました。助けられたはずの命を救えなかったのは何故なのか、犠牲になった尊い命の意味を考え、教育現場で、私たちの日々の意識で、その意味を伝えていく大切さを教えていただきました。

 

石巻市立大川小学校事故「小さな命の意味を考える会」

石巻市立大川小学校では、大震災後の津波により児童108名中74名、教員10名が亡くなりました。海からは5km離れており津波は到達しないと想定されていましたが、未曽有の地震による大津波は川を遡上し、そばの大川小を襲ったのです。

学校管理下でこれほどの大きな犠牲を出したのは大川小以外にありません。地震後大津波警報が発令され町が避難を呼びかける中、校庭にとどまり続けたこと、二次避難先を想定しておらずその場で議論を行ったこと、結果的に高い裏山ではなく「橋のたもとの小高い場所」への避難を決めたこと、そして事後の不誠実・不適切な対応を含め、重大な人災といえる多数の問題が明らかになっています。

結果的に、学校の指示により児童は50分間校庭で待機したのち、津波の迫る川に向かい避難を始めて1分後、真正面から大津波が襲うことになりました。児童や一部の教員、地域の多くの方が「もっと高台へ避難すべき」と訴え、目の前にはスクールバスも待機していたのにかかわらず…

この事故と事後の問題に向き合い、社会へ発信していく目的で活動されているのが、「小さな命の意味を考える会」です。

 

雄勝ローズファクトリーガーデン

ここは津波で壊滅的な被害を受けた雄勝を「花と緑の力」で復興しようと住民が立ち上げた「雄勝花物語」が運営する庭園です。

モットーとしている「『人とつながり希望を紡ぐ』一歩踏み出せば地域の人とつながって足元から小さな希望を生み出し、さらにもう一歩行動を起こせば、全国の皆さんとつながって大きな希望を生み出すことができる。希望とは与えられるものではなくて、自ら生み出すものである」の言葉にハッとさせられました。被災者支援のみならず、震災の語り部・防災教育、環境教育、町の新しい事業の開発など、住民が主体となって、震災を越えて新しい街を作るため、着実に歩みを進めている様子から人々のエネルギーが伝わってきました。

●7/19(火)

【福島県相馬市立八幡小学校 音楽鑑賞教室】

場所:福島県相馬市立八幡小学校 2階 多目的ホール

内容:ピアノと弦楽四重奏による鑑賞型ワークショップ

『クラシック音楽で世界一周?!〜「音階」がつなぐ地球〜』

★生の楽器の響きを間近で感じ、多彩な音色を感じ取ろう

★音楽が生まれたさまざまな国や時代の背景を知り、音楽とのかかわりを想像してみよう

★地域に伝わる音階の中で、日本・スコットランド・アンデス・ボヘミアと全く異なる地域に共通する「五音音階(メジャー・ペンタトニック)」=魔法の5つの音 を知ろう

★魔法の5つの音を使って、生活の中で生まれた音楽のように、八幡小の歌を作ってみよう

 

・シューマン:ピアノ五重奏曲 第1楽章(大内/藤村/湯浅/金子/高見)

 ~弦楽器とピアノの豊かな響きを感じよう

・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク(大内/藤村/湯浅/金子)

 ~貴族の優雅な音楽生活を想像してみよう

・ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番(大内/藤村/高見)

 ~「異文化」の音楽にワクワク!

・サンサーンス:動物の謝肉祭 より  白鳥(金子/高見)

 ~チェロのあたたかな音色から情景を思い描こう

・ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲「アメリカ」 第1楽章(大内/藤村/湯浅/金子)

 ~音で振り返る、ふるさとの「なつかしさ」

 

八幡小学校は全校生徒105名、学年単学級の小さな小学校です。今回は、夏休み前の特別授業として、全校児童を対象に音楽鑑賞教室を実施しました。

元気な児童の皆さんと対話をしながら、世界地図やドレミのカードを使って、音楽を聴くだけでなく、イメージを思い描き、音楽に込められた心を捉えるための授業を行いました。最後は「アメリカ」のメロディーで使われている五音音階に注目し、その意外なつながりや身近なかかわりを知ったあと、児童から「八幡小の好きなところ」を挙げてもらい、その言葉をもとに五音音階を用いたオリジナルソングに仕上げました。

 

「八幡の先生やさしいね / 今日も体育館!運動だ / 

 給食とってもおいしいね / 相馬市八幡小学校」

 

40分間で世界を駆け巡る鑑賞教室となりました。さまざまな音楽との出会いから、児童の想像力や創造性を刺激できればとの思いで構成しました。 

授業後は3クラスに分かれて給食をいただきました。校内放送のクイズやおやじギャグで盛り上がりつつ、夏休みの予定を楽しく語ってくれる児童もいました。震災から5年、さまざまな背景を抱えた子どもたちにとって、文化やアートが心の支えのひとつとなればと願っています。

 

【被災地視察】

・福島県飯舘村(真野ダム・大倉体育館周辺)

・福島県相馬市防災備蓄倉庫「相馬兵糧蔵」

・相馬/百尺観音

・移設中のJR常磐線 坂元駅

・宮城県山元町立中浜小学校跡地

 

今年も八幡小・松本一宏校長がさまざまな場所をご案内くださいました。

・まずは原発事故後全村避難している福島県飯舘村へ。緑の山々と広い空、美しい川と自然の豊かな大変素敵なところでした。しかし、村内の人家や施設は使用されておらず、人は住んでいません。除染作業を行う方の姿や、除染後の草木の入った、行き場の無いトン袋も多く目にしました。震災による被害の中でも津波や地震とは異質な原発事故。復興にあたって、必ずしも同じ歩みをたどることは簡単ではなく、周辺自治体の厳しい現状のお話を伺いました。

・続いて、震災後建てられた相馬市兵糧蔵を外から見学。津波からの避難誘導の任務中に殉職した消防団員の慰霊碑とともに、震災の教訓を未来へ生かすための、大事な施設となっています。

・百尺観音に寄り道。地元の仏師が1人で30年間岩山を彫り続け、2代目に引き継がれ未だ完成せず、現在は震災被害の修復中とのことです。唐突に表れた観音様は、けた外れの大きさでした。

・国道六号線を北上し、相馬市から新地町を経て宮城県山元町へ。この地域を走っていたJR常磐線は、線路も駅も車両も、津波で跡形もなく押し流されました。初めて訪れた4年前はがれきも多く残っていましたが、年々復興が進み、ついに内陸に移動し高架化した線路と駅が完成間近となりました。ついに新しい町の歩みが始まろうとしています。

・最後に山元町立中浜小学校跡地へ。海のすぐそばにあり、当時の校長は児童が二次避難場所へ逃げることは困難と判断し、児童や職員、迎えに来た保護者や地域住民は屋根裏に逃れ、間一髪で全員助かりました。ここも校舎はそのまま残されており、被害の大きさを伝えています。

着実に復興は進んでいますが、ここがスタートラインであると感じます。今後もその歩みを見守っていければと思います。

 

【相馬市立八幡小学校ヴァイオリン教室児童 ヴァイオリン合奏ワークショップ】

場所:福島県相馬市立八幡小学校 1階 パソコン室

内容:ヴァイオリン合奏による参加型ワークショップ

『オーケストラと「リズム」を体感!〜ボレロに挑戦〜』

・ラヴェル:ボレロ

~解放弦の「ソ」と「ミ」の音を用い、リズムを感じて演奏し、オーケストラと共演しよう!

 

八幡小学校では、エル・システマジャパンが支援するヴァイオリン教室が行われています。昨年も指導・交流に伺いましたが、今年は合奏ワークショップを行うことになりました。

ただヴァイオリンで音を出すだけでなく、特徴的なリズムを体で感じることで、さらに音楽の楽しさを深めることを目的としました。

まずは有名なボレロのテーマのリズムを体も使って習得。MECPメンバーがサポートしながら、徐々にリズムに乗って演奏できるようになりました。さらにメンバーを4グループに分け、曲の構成や盛り上がりに合わせ、グループの組み合わせを変え、つなげて弾く練習。そして最後には、電子黒板をお借りし、プロオーケストラの映像に合わせて、15分間の演奏に参加しました。

子どもたちにとっては非常にハードな取り組みだったようですが、演奏中の顔は真剣そのもの、トレモロで曲を終えた後は、達成感にあふれた表情でした。

まだ楽器をはじめたばかりの子どもたちですが、これから音楽を通じてさらなる感動を味わってもらえればと願っています。

 

【仙台フィル・山本純さんとのお話】

仙台フィルハーモニー管弦楽団・チェロ奏者の山本純さんと、仙台駅前の居酒屋にてお話をさせて頂きました。仙台フィルは震災で活動拠点を失い、存続も危ぶまれる中、団員の皆さんは熟慮に熟慮を重ねた末、震災からわずか2週間後から復興コンサートをスタートさせました。

災害復興支援としての音楽の力を考えたとき、その適切な時期と場所、対象とする方について、必ず問題となります。多くの場合「時期尚早ではないか、必要とされていないのではないか」という思いから、躊躇してしまいます。MECPの東北支援は、ある程度の時間が経過した後に、コミュニティーの人々の心をつなぐこと、子どもたちの心をつなぐことを目的としてきました。

震災後山本さんは、「町に音がなくなった」ことに強い不安と恐怖を抱いたといいます。そんな中当事者の音楽家として、音楽をしない選択肢はありませんでした。まるで色彩を失ったような町に、復興コンサートの最初の音を出すときの勇気は相当なものだったということです。

音楽が蘇ったとき、「ここに音楽がある」ことの幸せをかみしめ、奏者と聴衆が一つになりました。私たちは音楽の様々な意味を追求してきましたが、音楽があることの意味という、最もシンプルで、当たり前だからこそ見えていなかったことに気づきました。

 

●7/20(水)

【MECP Heart to Heart Concert from 仙台・六丁の目西町】

場所:六丁の目西町復興公営住宅 集会所

内容:ピアノと弦楽四重奏によるコンサート・入居者の皆様との車座集会

・ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番(大内/藤村/高見)

・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク(大内/藤村/湯浅/金子)

・サンサーンス:動物の謝肉祭 より 白鳥(金子/高見)

・メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第6番 より 第3楽章(大内/藤村/湯浅/金子)

・ヘンデル=ハルヴォルセン:パッサカリア(大内/金子)

・ヴォ―ン・ウィリアムス:ロマンス(湯浅/高見)

・ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲「アメリカ」 第1楽章(大内/藤村/湯浅/金子)

・シューマン:ピアノ五重奏曲 第1楽章(大内/藤村/湯浅/金子/高見)

 

仙台市内も沿岸部を中心に大きな被害を受け、多くの方が応急仮設住宅での暮らしを余儀なくされる状況となりました。かつての地域コミュニティーは崩れ、長引く仮設住宅での暮らしの中で生まれた、新たなつながりで乗り越えてきました。

そして、プレハブ住宅は恒久型の災害公営住宅へと徐々に切り替わり、こちらの六丁の目西町住宅は2014年に完成しました。しかし抽選によって決められた入居者は、バラバラの地域のご出身で、また新たなコミュニティー作りが必要となりました。自立に向けて皆さんが一生懸命の中、自治会や集会所を設けても、うまくつながることはまだ難しい状況だといいます。

しかし、地域コミュニティーがどれほど重要かということは、あの日から5年間の歩みの中で、すでに答えは出ています。復興の道のりこそ、お互いが見守り、助けあうつながりが重要なのです。復興コンサートは、まさにつながりのきっかけにしたいとの思いで計画されたとのことです。

MECPがご提案したのは『心でつなぐ対話』。 MECP Heart to Heart Concertのスタイルです。有名曲から隠れた名曲までさまざまな音楽を、耳の焦点をつくり、面白く聴くためのお話とともにお届けし、終演後は車座集会の形で入居者の皆様といろんなお話をさせていただきました。

車座集会では、音楽の話、壮絶な震災当時の話、そして普段の世間話まで、皆さんから次々に話が飛び出しました。「あの日のことを、今日初めて周りの方にお話しした」という方もいらっしゃいました。感動の場を共有すること、それを言葉でお互いに確かめ合うことは、私たちの強い心の支えになると言われています。

着実に生まれた心のつながりがいつまでも名残惜しく、あたたかく素敵な時間が流れていました。

 

【仙台市立七郷小学校 MECPワークショップ&ピアノレッスン】

昨年の東北青少年音楽交流会で、震災で校舎が使用不能となり、閉校となった荒浜小のピアノを、統合した七郷小で4年ぶりにお披露目するコンサートを開催しました。その七郷小で今年は音楽ワークショップとピアノレッスンのイベントを開催することとなりました。

32学級・1046名を抱える大規模校として、中辻正樹教頭は「一人でも多くの児童が輝ける場所をつくるために、学校からも多様な活動を提示することが重要だと考えている」と仰っていました。

ちょっと変わった創作活動と、特技を生かす表現活動を通じて、興味を広げ、探求を深め、成長の糧となる「自分が輝く場所」を見つけることを目標に、工夫を重ねプログラムを組みました。

 

<ワークショップ>

場所:宮城県仙台市立七郷小学校・4階音楽室

内容:手作り楽器制作&演奏ワークショップ

『「音」をつくろう!「心」をつなごう!』

★身近なもので楽器を作ろう!

・牛乳パックリコーダー

・コップとどんぶりの笛

・輪ゴムギター

・ヤクルトで木琴

・ストローパンフルート

・グラスハープ

★世界で親しまれている「魔法の5つの音」を使ってオリジナル曲を作ろう!

・身近なできごとを歌詞とし、「五音音階」と言葉のイントネーションを用いて作曲する(ワークシートを配布)

・曲が完成した児童は作った楽器で演奏する

 

身近なものを使って、弦・管・打楽器の仕組みを利用し、楽器をつくるワークショップです。楽器を作った児童は、五音音階を用いたそれぞれのオリジナルソングを作り演奏する予定でしたが、作った楽器を改良する、音を変えてみるなど、こちらが指示をせずとも児童が「自分が作った楽器」に対して興味を持ち、予想もしないようなさまざまな工夫を重ねており、楽器づくりで時間いっぱいの内容となりました。児童同士でアイデアを出し合い、協力して工夫する様子はまさに協働し創造する、「ワークショップ」の大きな効果でした。未来をひらくきっかけとなる力を感じました。

 

<ピアノレッスン>

場所:宮城県仙台市立七郷小学校 

3階ホール(経験者コース)・4階ホール(初心者コース)

内容:ピアノレッスン(初心者コース:江黒 経験者コース:高見)

 

昨年の4倍の応募があり、今年は2コースに分け24名の児童にピアノレッスンを実施しました。

江黒の初心者コースは、簡単に楽譜の読み方と鍵盤上の音の位置を学ぶワークを行ったのち、「Let it Go」を用いて、江黒の伴奏つきで演奏体験をしました。使用する黒鍵に付箋をつけるなど、初めてでもわかりやすく取り組める工夫を凝らし、短い時間ながら音楽を楽しめることを目標としました。

高見の経験者コースでは、普段弾いている曲を、技術的な側面だけでなく、音楽をより楽しむフィーリングを感じながらステップアップできるよう、一緒に演奏しながらアドバイスを行いました。1年間独学でピアノに向かい、ボカロ曲が弾けるようになったという児童がいました。好きでたまらない、湧き出るものをピアノで表現するために工夫し、心から楽しんでいる様子が印象的でした。 

 

●その他 ご協力いただいた皆様

 

吉川和夫先生(宮城教育大学教授)

長谷川郁子様(石巻支援三七会)

〜石巻訪問にあたり、情報提供・ご協力いただきました。

     

庄司美知子先生

仙台中央音楽センターの皆様

〜電子ピアノと譜面台を3日間、練習場所をお貸しいただきました。

 

徳水利枝様(雄勝ローズファクトリーガーデン)

石川貴義教頭(相馬市立八幡小学校)

須藤亜佐子先生(エル・システマ ジャパン)

久光哲朗様(六丁の目西町市営住宅自治会)

黒田晋様(仙台市社会福祉協議会)

山形様(仙台市社会福祉協議会)

 

他にも多くの皆様に支えられ、3日間を無事終えることができました。心より感謝いたします。